風邪のお陰で心が浄化された日
我が家では1、2週間前に夫から始まった風邪が全員にうつってしまっていたのですが、私はそれが治りきっていないところに、数日前からさらに別の風邪が始まってしまってしまっていました。
恐らく息子を小児科へ連れて行った時、他の患者の子ども達からもらったのかなぁと思っていますが。
普段ほとんど風邪を引かず、夫が引いていてもうつらないくらいなのに、何故だぁ〜。
と思いながらも、風邪のお陰で今日は貴重な何もしない日を過ごせたし、心が浄化される出来事まで起こりました。
今日も午後から夫の両親が、息子を外で見てくれたのですが、その間熱と強い頭痛で本格的に動けなくなってしまい、ずっとベッドで休んでいました。
今ちょうど夫が出張中なので、両親がいてくれて本当に助かりました。
夕食の時間になる頃、両親が遊び疲れて眠くなり始めた息子を連れて来てくれました。
どうしても夕食を作る元気がなかったので、出前をとろうと誘ったのですが、私を気遣い早く帰ってくれました。
3人に会ったら少し頭痛が軽くなってきたから、まぁ大した風邪じゃないと思いながらも、とても心配し何でも手伝えると真剣に言ってくれる両親。
気付かれないようにしていましたが、会話の途中から何故だか何度も涙が溢れそうになりました。
そして、両親とおやすみなさいを言い合って玄関が閉まると、とたんに抑えられない涙が次から次へと溢れてきました。
しばらく、自分でもなんで泣いているのか分からない。
インコと息子が不思議そうな顔で私の顔を見上げてる。
「大丈夫。」って笑顔を作ったり子守唄を歌ってみたりするけれど、どうしても涙が止まらない。
最初は、やりたいことが沢山あるのに、風邪で何もできなくなってしまった自分が悔しいのかなと思いました。
でも何か違う。
そういう悔しさや苛立ちみたいな鋭い感情じゃなくて。
そのうちに、出産して以来初めて「人に助けられている。守られている。」という大きな安心感を得ることができたのだと気付きました。
春から私の生活はガラリと変わり、初めての育児とアートの活動。
今まで気を張って自分と夫だけでやってきた日々が、あまり意識したことはなかったけれど、本当はすごく不安だったんだと気付きました。
そうしたら、出産してから今までの色んな出来事の記憶が、次々に思い出されました。
決して大きくはない私の体で4000gの大きな息子を産んだ、苦しい出産。
産後は出血多量でほとんど動けなくなっていたにも関わらず、里帰りはせず、体も心もかなり辛い日々を過ごしたこと。
体がやっと少し回復して来た産後2ヶ月の頃、どうしてもという依頼で、2ヶ月児を連れて2週間程看護師として出張で泊まり込みのお仕事をしてきたこと。
その仕事を終えた一週間後には、一人で初めてアートのイベントに出展したこと。
保育園に関係した出来事諸々。
その他イロイロ…。
そうしたら、一つ思い出す毎に、それぞれの思いがワーッと溢れてきた。
気を張って抑えてきた気持ちがこんなにもあったなんて。
息子を胸に抱きながらしばらく泣き続けましたが、涙が止まる頃には息子もスヤスヤ。
あぁ心から愛おしい。
私は3人兄弟の真ん中で、なんとなくいつも自分だけ変わり者で居場所がないような気がしながら育ってきた過去があり、つい一人で頑張ってしまう癖はあると思う。
それでも努力すれば大抵のことは何でもやってこれたので、それが悪いともあまり思ってないのですが。
でも、スヤスヤ眠る息子を抱きながら、今はそばにこの息子が間違いなくいてくれて、2羽のインコ達もいてくれて、そして夫も両親も、友達も、周りにほんとに沢山の人達がいてくれる。
今の私は、ちゃんと守られている。
そんな風に気付いたら、さっきまで辛かった熱も頭痛も不思議なくらいにその場でスーッと引けていきました。
風邪を引くのは浄化の意味があるって言うけど、今日はまさにそれを体験したスゴイ日でした。
寒くなり風邪が流行る時期ですが、たまには引いていいのかもしれません。(^u^)