お義母さんからの、心に染み入る言葉
私の家族と夫の両親勢揃いで、夕食で年越しそばを食べた後の団欒。
息子の話から、未来の2人目の子どもについての話になりました。
その中でも2人目の子どもは男と女、どちらの性別がいいかという話題で少し盛り上がりました。
1人目が男の子だから、2人目は皆女の子がいいねという意見。
そしたら私の両親から、もしどちらかの性別を強く希望するのであれば、医療で性別を選択した上で妊娠することもできるらしい、という話が。
それに対し、私達夫婦とお義母さんは顔をしかめました。
例えばすでに子どもが5人や6人いて、全員の子どもが同じ性別だなんていう場合には、もしかしたら次の子の性別を選択することも考えるかもしれません。
けれどもまだ2人目で、もし3人目をつくらない場合であっても、自然ではない医療行為で、しかも命を選択するだなんて、そんなことは私達には全く考えられませんでした。
そんなことを話している途中のこと。
お義母さんが、「その人にとって一番良い性別が、自然にやってくるものです。」と。
そしてこんなふうに話が続きました。
「私も息子(夫)を身ごもったとき、女の子がいいと思っていました。
でも生まれてみたら希望ではない男の子でした。
けれども、男の子だったから、りか(私)と結婚することができて、可愛い○○(息子の名前)が生まれました。
そして、この日本の素晴らしい家族と出会い、幸せな時間を一緒に過ごすことができています。
だから私にとって、息子(夫)が女の子ではなく男の子であったことが、一番幸せなことなのです。」と。
会話の流れの中でごく自然に、でも真っ直ぐに前を見て、心の奥から強く発せられた言葉。
私の家族は、実はその少し前までお義母さんがお皿洗いを代わりにしてくれている間、この話題の他にもすれ違う意見などでたいそう盛り上がって、ワイワイキャーキャー話をしていました。
けれどもそのお義母さんの言葉を聞くと、一同に シィーーーン。
そして、 ジィーーーン。
まるで、神様からのお告げのように深い感動が起こったのと、呆気にとられたのとで、皆しばらく言葉を失いました。
直後、それまで小さいことでワイワイ言い合っていた自分達が恥ずかしくも思えました。
そしてこんなすごいお母さんに育てらた夫を、改めて敬いたい気持ちにもなりました。
お義母さんからの言葉で気付かされた一番大きなことは、あぁ私達、特別なことがなくても、今間違いなく幸せなんだということです。
私の実家では、除夜の鐘の時間が近くなってくると、父の司会で来年の目標の発表会をするのが、毎年の恒例行事。
同じことがアメリカでも習慣としてあるようですし、日本でもけっこうしますよね。
でも、何ヶ月か経つと絶対に言った内容を忘れてしまう発表会よりも、私達が今共に生き、共に幸せであることに気付かされたことの方が、ずっとずっと大事な意味のあることでした。
来年もまた、頑張っていこう。
何よりも力強い原動力になります。
2015年の締めにふさわしいとも言えるお義母さんからの言葉。
今日のお義母さんからの言葉は、私達家族はみんなずっと忘れないんじゃないかと思います。
私もお義母さんのように、常に一つ上の目線から物事を見ながら、前向きで、人に優しくできる人になりたい。
あなたがお義母さんで、とっても幸せです。
どうもありがとう。